2012年5月21日月曜日

学校の辞め方 小学校編

今回は「小学校の辞め方」を書いてほしいとコメントがありそれに応えたいと思います。
コメントによれば小学生の子どもが学校に行きたくないと言い出して、行けなくなったという報告を学校にしたところ断続的に登校刺激を受けて困っているそうです。どうしたらやめられるかという質問でした。
私たちの息子は学校から特に登校刺激もなく、「学校に来れないのですね。分かりました」と言うあっさりした反応でひどく拍子抜けしました。だから経験談としてではなく、それまでに用意した仮想問答を今回書いておきたいと思います。

これはあくまで一例です。お子さんの心、学校の姿勢、先生の意図、そして地域の空気により、変えるところは変えて整理して咀嚼しておく必要があります。そのまま鵜呑みにしないでください。
もし先方が高圧的であればお父さんに出てもらうのは効果的です。いずれにしろ、絶対に興奮しないで、落ち着いて話をするようにしてください。

心がける一番大事なことは学校と対決または喧嘩するのは事態が複雑化するのでやめておいたほうがいいということ。万が一にも学校に戻るとき余計な心配が必要になります。
もう一つ、お父さんとお母さんの話す内容が一貫してぶれないことです。相手は先生ですから、論理のずれはすばやく見つけて突っ込んで来ると思います。
さらに、学校に戻るか戻らないかは本人の意思に任せて、親はあくまで本人の意思を大事にしていると言います。

問答例注:子どものところはお名前を入れてください
先生方にはご心配をおかけし、子どものためわざわざお時間をいただき申し訳もありません。
まず先生に確認しておきたいのですが、大事なことは子どもの現在と将来だと考えていますがそれには異存はありませんか。
#ありません
重ねてお聞きしますが、今回の件については学校の都合ということはありませんよね。
#そんなことはありません
だとすれば、わが子の現在と将来を心配しているのは先生方と私たち両親だと思うのです。
先生方にご心配いただいていることについては大変ありがたいことであり、心苦しいところですが私どもも大変心を痛めています。本人が学校へ戻りたいといえば喜んで送り出すつもりです。
さて、今回の不登校についてお聞きしたいのですが、このことで一番不利益を受けるのは誰でしょうか。

#お子さんだと思います
であるとすればいかなる不利益をこうむるとお考えでしょうか。
#将来の進学、就職でしょうか
仮にですね、子どもが中学卒業すればいいと考えているとすればいかがですか。
#それでは就職が大変では
そうかも知れませんね。ご心配頂きありがとうございます。でもそれでもかまわないと言うことであればいかがですか。
#将来困ることは目に見えているのに、子どもの気分だけで決めていいのですか
そのあたりは子どもとも何度も話し合いました。それでも学校に行きたくないと申しています。私の子どもの将来についてのご心配を考慮したうえでも、学校に行かない道を選んだとして先生はいかがお考えですか。
....
先生のご心配は私どもにもよく分かります。それは私たちも不安があります。しかしながらでは学校へ行ったから満足できる仕事に就けるという確証みたいなものを先生はお持ちでしょうか。できるのであれば、そういう保障をいただけると嬉しいのですが。
私たちは子どもが将来社会で生き抜けて行けるかどうかは、自分のことを自分で考えて決めることができることだと思っています。私たちはこれまで子どもを「自らのことを自分で考えて決めることができる」ように育ててきました。
今子どもは自分で考えて、学校を選ばないと自ら決めました。それを尊重してあげないとこれまで育てた方向性を親自ら崩してしまうことになります。
今は行きたくないというのが子どもの気持ちです。いずれ気持ちは変わるかもしれませんが、今の気持ちに私たちは沿って行きたいと考えています。

#学校教育法では子どもは義務教育を受ける義務があります
そうですね。学校教育法の16条、17条で子どもに9年間の教育を受けさせる義務が親にあるということは知っています。そのために罪に問われたとしても、私たちは子どもを守りたいと思っています。それに平15.5.16 文科省通達では「不登校については,特定の子どもに特有の問題があることによって起こることではなく,どの子どもにも起こりうることとしてとらえ,関係者は,当事者への理解を深める必要があること。」とされています。それ以降は不登校がゆえに罪に問われたケースは皆無と聞いています。18条の例外規定が適用されているんじゃないでしょうか。
子どもにとって親は最後の砦だと思うのです。子どもを守るためには命も賭けるつもりだってあります。

ご心配いただいていることには感謝してもし切れませんが、このようにわざわざおいでいただくことで子どもの精神に与える影響として次のように言われています。
ストレスをとるために副交感神経が働きだし、1日に10時間以上寝ている長時間睡眠がおき、昼夜逆転の生活が始まった時や母親に対して、年齢不相応に甘えだす退行がおき出した時は登校刺激を絶対に控えましょう。
長時間睡眠ではストレスの発散を行い。退行は情緒を安定させるために行う生理的な自然な行いです。それを理解せずに、継続的な登校刺激を行なうと状態の悪化を招き、神経症や自律神経失調の原因になります。また、ひきこもりの長期化を招いてしまうこともあるので十分に注意しましょう。

子どもの場合はまさにそのような状況です。このままで神経症を発生するようなことがあれば私たちも大変な覚悟をしなくてはいけなくなります。ぜひ先生方には私どもの努力にお任せいただき、しばらくご猶予をいただけるようにお願いしたいところです。

#なぜ学校へこれないのですか
私たちはよく分かりません。大変恐縮ですが先生方のほうが毎日学校で子どもの姿をご覧になっていたと思うのです。理由は先生方のほうが詳しいのではないでしょうか。
#いえ、今学校に行けないとお子さんが言っている理由です
それもよく分かりません。子どもに聴いても詳しく説明してくれません。たぶん思い出したくないのだろうと慮ってそれ以上聞いていません。行く気になれば行くと思います。

これからも何かあれば先生方とご相談しながら進めて行きたいと思っています。なにとぞよろしくお願いいたします。

概略以上ですが、学校側は想定以外の発言があると思います。その場で答えないで時間をもらうようにしてください。またどなたか、実際に学校とやり取りされた方の経験談などを投稿していただければ嬉しいと思います。

幸運を祈ります。

PS このページは参考になります。http://www.homeschool.ne.jp/homeschool/jissenki.pdf

美と健康のブログに「喧嘩はあきまへんで...」 があり、参考になります。

1 件のコメント:

Wisconsin Vegan Abolitionists さんのコメント...

さすが、とうはんさん。文科省非推薦ブログ、Go!Go!ですね。
それにしても日本は大変ですね。それから、両親のどちらかが学校を辞めさせる決心の付いていない家庭なんかだと、おこさんがかわいそうですね。
私も子供たちの幸せ、そしてお父さんお母さんの心のPeaceを願っています。